March 24, 2010

 PHS使用歴10年(前編)

気がつけば、DDI Pocket時代からPHSを使い始めて10年が経過しようとしています。

2000年春、それまで使っていたdocomoの携帯を解約し、入手したのはPanasonic「KX-PH33S」のパステルブルー。液晶はモノクロ、小ぶりなストレート端末でした。心配していた通話エリアは思っていたよりも広く、普段の行動範囲では問題なかったので安心したことを思い出します。当時は京セラ、三洋、東芝、ケンウッド、カシオなど端末メーカーも多く参入していました。

個人的にはさほど不自由を感じることなく愛用していたのですが、DDI Pocketはこのあと次第に勢いを失ってゆきます。携帯料金の値下げなどにより料金面でのメリットは次第に薄れ、「PHS=簡易型携帯電話」とのイメージも払拭されないまま。また、親会社のKDDIからは、同じグループのauとの競合を避けるよう求められていたようで、端末メーカーの撤退も相次ぎました。この暗黒時代は本当に酷かったです。機種変するにも、これぞという端末が無く困ったことがありました。

そして2003年秋、暗闇に光が差し込みます。京セラが「WPC EXPO」にカメラ付きAirH"PHONEを参考出展します。これが、後の「AH-K3001V(京ぽん)」です。今でこそ、携帯にフルブラウザが搭載されるのは当たり前の事になりましたが、その嚆矢となった端末です。2004年の5月の発売と同時にヒット商品に。同じ頃(翌6月)、米カーライル・グループによるDDI Pocket買収が発表されました。個人的に京ぽんを入手したのも、同じ6月でした。ユーザーサイドの盛り上がりはかなりのもので、ドライバが提供されていなかったMacOSでは、非公式ドライバが開発されるほどでした。動作はもっさりでしたが、搭載されたOperaでいつでもどこでも、cHTMLではない普通のPCサイトのチェックが出来たので本当に重宝しました。そういえば、電車の中からblogの更新にチャレンジしたこともありました。

2005年2月、社名も新たにWILLCOMとしてスタート。3月に音声定額制の導入を発表。これまでの鬱憤を晴らすかのようなアグレッシブな展開に驚かされたものです。同年9月にはWXシリーズの発表。噂のWX310K(京ぽん2)がお披露目されました。同時に4機種もリリース。かつては考えられなかったことでした。さらに翌月、スマートフォン「W-ZERO3」発表。実に目まぐるしい展開。12月に京ぽん2のビターオレンジを購入。本体価格を抑えるため、flashやミュージックプレイヤーが別売(コード入力によるアクティベーション)となっていたことを思い出します。今思えば、WILLCOMにとって、一番輝かしい時期だったのかも知れません。

ちょっと長くなってきてしまいましたので、ここまでを前編として一区切りしたいと思います。続きは、明日にでも。

投稿者 bitterbit : March 24, 2010 09:08 PM