ビールは水、麦芽、酵母、それからホップ、これら4つの原材料から成り立っています。
なかでもホップは、ビールに欠かせない苦味と爽やかな香りを与える役目を担っています。それからもう1つ、忘れてならないのが殺菌作用です。冷蔵技術や醸造設備の発達した現代においては、あまり重視されない効用となってしまいましたが、かつては腐敗を防止し品質を維持するために不可欠なものだったことは想像に難くありません。
その殺菌作用が、再び脚光を浴びる可能性が出てきました。サッポロビール「価値創造フロンティア研究所」と信州大学大学院農学研究科保井久子教授による共同実験で、ホップ抽出物に含まれるホップフラボノールがインフルエンザの感染阻止に効果があると認められたとのこと。
これは朗報です。ニガニガビール好き(いわゆる、ホップヘッド)揃いの我が家では、IPAやWIPAといったホップがビシバシ効いたビールを好んで飲んでいます。有効成分を抽出したエキスには敵いませんが、知らず知らずのうちにインフルエンザの感染防止に寄与していたのかもしれません。
ただし、飲み過ぎれば肝臓をやられる諸刃の剣。過ぎたるは及ばざるが如しです。まず第一に、自分の適量を守って楽しみたいものです。