September 25, 2009

 Radius「Thundercolor 30/1600」

未整理の段ボール箱から、いにしえのビデオカードを発掘しました。

Mac専用ハイエンドカード、Radius「Thundercolor 30/1600」です。PCIフルレングス、さらにDSPx4を搭載したドータカードを装着した威風堂々たる佇まいは、消えかけたマカー魂を呼び起こさせます。登場時の米国での価格は$2,499。おそらく日本では30万円を越えたのではないかと思われます。RGB各色10bit処理、4基のDSPでPhotoshopのフィルタをハードウェア処理するなど、デザイン・DTPの業務用カードとして発売されました。

ただし、ハイエンドの名をほしいままにした期間は短く、PowerPC 604の動作クロックが200MHzを越えたあたりからCPUも複雑な処理も余裕を持ってこなせるほどパワーアップし、DSPによる高速化のアドバンテージは薄れ、製品としての寿命は尽きてしまいました。追い討ちを掛けるようにCPUにPowerPC G3が採用され始めた頃には、ごく普通のビデオカード(ATIやix3Dの製品)がスペックをかなり上回るようになり、秋葉原のジャンクショップに数千円で並ぶという屈辱的な扱いを受けることになりました。

実はこのカードも、その頃にヤフオクで落札したものです。緊急用の予備パーツとして入手したものの、出番はほとんどありませんでした。悲運(?)のハイエンドカードに敬意を払い、ここにblogネタとして取り上げることにします。


投稿者 bitterbit : September 25, 2009 11:09 PM