昨日、ソニーコンピュータエンタテインメント(SCEI)から、PSPシリーズの最新機種「PSP Go(PSP-N1000)」が発表されました。
スタイルは流行り(?)のスライド式で、閉じた状態ではコントローラ部が収納されるようになっています。それから一番の目玉は何と言っても、従来機種のメディアであった「UMD」のドライブを廃止し、その代わりに16GBのフラッシュメモリを搭載したところです。ゲームやその他のコンテンツを利用するには、直接ダウンロード(無線LAN)あるいは、PS3かPCを経由しての3つの方法があるとのこと。とは言え、今のところ従来のUMDメディアのゲームを楽しむ方法が用意されていないのが気になるところです。
1976年の「フェアチャイルド・チャンネルF」に始まり、「ファミコン」、「スーファミ」、そして「Playstation」シリーズと、ゲームは手にすることができる「モノ」として供給されて来ました。大容量化に伴って、ROMカートリッジから光ディスクへの移り変わりがあったくらいです。それが、今回の新機種はゲームをデータとして扱うダウンロード専用機となっています。これまでも、ダウンロードでゲームを入手できるゲーム機はありましたが、あくまでも光学ドライブとの併用となっています。
これについては、ユーザ、ゲームメーカ、ゲーム販売店、それぞれの立場から賛否両論があるかと思います。例えば、無線LANを設定するにしても、慣れていないとなかなか難しいものです。その点だけ見ても、ダウンロード販売の敷居は決して低いものではないと思います。そういう意味では、ユーザを選ぶというかある意味でゲームマニア向けの製品なのかもしれません。それでも商品化を推し進めたというのは、SONYがネットワークにさらなる活路を見出そうとしている表れなのかも知れません。
ソニー低迷期の徒花、それともネットワークゲーム機の嚆矢と呼ばれるようになるのか、そう遠くない将来「PSP go」がどのような立場にいるのか、実に興味深いところです。