March 29, 2009

 麦芽100%

最近、キリンビールの「一番搾り」が麦芽100%のレシピでリニューアルされました。

そもそも、麦芽100%とは何ぞや? となるわけですが、それにはまず酒税法におけるビールの定義から確認しておきたいと思います。

  • 原料として認められるのは次のとおり
    「麦芽・ホップ・水・麦・米・とうもろこし・こうりゃん・ばれいしょ・でんぷん・糖類・カラメル」
  • 上記の原料を発酵させたもの
  • 発泡していること
  • アルコール分20%以下であること
  • 麦芽使用率(水・ホップを除く)が2/3以上

新しい「一番搾り」は、ビールの原料として認められている最小限のもの、水、麦芽、ホップ、酵母から造られています(ドイツのビール純粋令「ビールは、麦芽・ホップ・水・酵母のみを原料とする」に合致)。一方、リニューアル以前は風味やキレを与える目的で米やコーン、スターチ等のいわゆる副原料が加えられていました。リニューアル版は副原料を用いていませんので、それを「麦芽100%」と表現しているわけです。プレミアム・モルツやヱビスがこの麦芽100%路線で好評を得ていますので、それに対抗するためなのかもしれません。ちなみに、実際に飲んでみると以前にも増してスッキリ感が強調され、より軽くなった印象を持ちました。残念ながら、個人的には少々物足りない感じです。

いずれにしても、「麦芽100%」だろうが、副原料を使っていようが、実際に味わって美味しいと思えれば、それでOKだと思っています。そこに拘り過ぎて、美味しいビールと出会うチャンスを失うことになるとしたら、もったいない話です。


投稿者 bitterbit : March 29, 2009 10:58 PM