January 03, 2009

 NewPC導入記(その11:Prodigy 192)

そろそろ導入記は終わりにしようと思いつつ、またひとネタ投下してみます。

「ML115 G5」にはサウンド機能は搭載されていないため(サーバ機なので当然のことかもしれませんが)、PCIeスロット、USBポートあるいはPCIスロットにサウンドデバイスを用意する必要があります。これまで、PCIスロットに「Sound Blaster Live! 5.1」を装着し問題なく使用してきました。特に不満もなかったのですが、手持ちのサウンドカードにはよりハイスペックな「Prodigy 192」があり、これを利用できないものかという好奇心に駆られ、早速チャレンジしてみました。そのままPCIスロットに差し込んで準備完了としたいところなのですが、「ML115 G5」は3.3VのPCIカードのみの対応となっています。この「Prodigy 192」は5Vのカードとなっており、切り欠けの位置が異なるため物理的にスロットに装着することが出来ません。


下調べとして、カードに搭載されているサウンドコントローラ(ENVY24HT)のデータシートを用意しました。本来は3.3V駆動であり、5Vの耐性を有する製品とのことなので、これならば切り欠けを作成することで動作する可能性がありそうです。さらに、廉価版の「Prodigy 192 VE」は同じコントローラを搭載し、切り欠けが5V/3.3V両用となっています。それでも、あくまでも出来るかもしれないという程度の話で、カードはコントローラだけではなく周辺のICなどから構成されているデバイスですから、100%成功するとは断言できません。このようなポジティブな情報だけを根拠にして、勢いというか、一か八かで、3.3Vの切り欠けを拵えて半ば強引に装着してみることにしました。工作には100均で購入した精密ダイヤモンドヤスリ(角と平)を使い、位置決めをした後に角ヤスリで窪みを作り、平ヤスリで切り欠け状に整えていく要領で作業を行いました。

こうして、スロットにカードを装着する準備は完了しました。ちょっとばかり緊張しながら、電源ON。BIOS画面は特に異常なし。やがて、デスクトップが表示され、しばらくすると新しいデバイスが検出された旨のダイアログが表示されました。用意しておいたドライバをインストールしてリブートしました。そのあと「foobar 2000」、「iTunes」でチェックを行いましたが、問題なく再生されることを確認しました。作業後数日経過していますが、プチノイズやハングアップなどの不都合は今のところ発生していません。今回はヒトバシラーの血が騒いで少々無理をしてしまいましたが、ひとまず目論見が成功して安心しました。おまけにリスニング環境の強化も図ること出来ましたので、満足しています。

なお、改造によってカードのメーカーサポートを受けられなくなりますし、作業に失敗すればPC本体にも影響を及ぼす可能性もあります。また、製造ロットの違いなどにより、別の固体では動作しない可能性もゼロではありません。改造はそれにまつわるリスクを理解して、自己責任の下で行ってください。HP、AUDIOTRAK、ならびに当方も一切の責任は負えません。念のため、お約束ということでよろしくお願いします。


投稿者 bitterbit : January 3, 2009 11:19 PM