今回はちょっとした実験にチャレンジしてみました。
仮想環境の実行支援機能(AMD-V)を備えたCPUに換装したので、その実力を体験するべく実験を行いました。用意したのはMS純正アプリ「Virtual PC 2007」で、AMD-Vの機能をサポートしています。仮想PC用にOSをクリーンインストールしてもよかったのですが、ここはひとつ、これまでメインだったWindows 2000環境を再現してみることにしました。方法としては仮想HDDを作成しそこへファイル一式をコピーする作戦です。ブートパーティションをそのままVPCから読み込む機能もあるのですが、実環境に影響が及ぶことになりますので今回はパスしました。ということで、まずはVPCで20GBの可変容量HDDイメージを作成し、これをリアル環境でマウントして作業を行います。
これには、euee氏による仮想HDDドライバ「NVX」を利用しました。現在アルファ版ということで、使用には注意が必要とのことでしたが、当方の環境では問題は発生しませんでした。コピーが完了し、旧メイン環境の仮想HDDをブートデバイスに設定し、いざ仮想環境を起動します。ところが「Error loading operating system」と表示され、ブートに失敗してしまいました。そこで、ntldr(ブートローダ)を仕込んだ仮想フロッピーを作成することで、何とかそちらを経由して起動させることが出来ました。さて、準備の説明が長くなりましたがここからが本題。仮想PCの使用感は実にスムーズで、以前の実機よりもストレスを感じることはありませんでした。NICもきちんとインストールされ、LANの接続もOKでした。アバウト画面を見るとCPUはホストと同じもの(Phenom X3 8750)が認識されています。これが全体的なスペックを引き上げているのは間違いなさそうです。ということで、ブートに問題があるものの実験はほぼ成功と言っていいのではないでしょうか。
こうも簡単に実環境から仮想環境へと引越しが出来るものとは思いませんでした。今のところフロッピーなしで起動できませんが、原因を突き止めて修正したいと思います。