April 10, 2008

 ビジョンを表現するビール

私と細君が、クラフトビールにハマるキッカケとなった、沼津のベアードビール。オーナーであり、ブルーマスターのブライアン・ベアードさんが朝日の英字紙「Asahi Weekly(March 30, 2008)」に登場しています。

記事中のブライアンさんの発言を簡単にまとめてみました。

  • 年間およそ100kLの生産を行なっているが、まだまだ少ない規模である
  • 現在の場所、システムで年間400、500kLまでは到達可能だろう
  • クラフトビールにおける最も活気ある市場はアメリカ。10年前には予想だにしなかった、市場の国際化を目の当たりにしている
  • それに伴って、日本的なひと捻りを加えたビール(ゆずエールや、みかんエール)のアメリカへの輸出を始めた
  • 我々はたった1社で、国内大手メーカすべての商品よりも多様性に富んだビールを提供する
  • 現在、クラフトビールの売上は全ビール市場の0.7%に過ぎないが、やがて10%を占めるようになるだろう
  • 優れたビールが市場を拡大させる。同業者は敵ではない。なぜなら、我々と数社だけでは市場を開拓することはできない。優れたビールを造っている多岐に渡るブルワーの存在が不可欠
  • 5月に東京、中目黒にオープンするタップルームには20本のタップが設置される予定。そのうち5本は他のブルワリーのビールが提供される
  • 来年、沼津で10〜15社ほどの小規模ブルワリーが参加するビアフェス(ライブや魚市場からの屋台も出店)を開催したいと考えている

こうして発言をピックアップしてみると、大きなビジョンを持ちながら日々ビール作りを行なっている方だということがよく分かります。それはブライアンさんの作るビールのクオリティからも感じることが出来るのではないでしょうか。定番ビールの安心感と限定ビールの遊び心、それらの多様性と品質の高さこそ、彼の描くビジョンをうまく表現したものと言えます。ここまであれこれ書いてきましたが、兎に角論より証拠、是非一度味わっていただきたいビールです。

投稿者 bitterbit : April 10, 2008 11:55 PM