September 28, 2007

 日立、HDD事業を売却か?

日立が2002年にIBMからHDD事業を買収し、子会社の日立グローバルストレージテクノロジーズ(HGST)を立ち上げましたが、以来4期連続の赤字で厳しい状況が続いています。

2005年にはシェア1位のSeagateがMaxtorを買収するなど、メーカー間の競争は激化の一途を辿り、生き残りのため様々な策を講じています。ハードディスクレコーダーやカーナビなど、家電分野にも利用範囲が広がり、市場は順調に成長を続けているようにも思えます。しかし、HDDはそれら製品を構成する部品の一つであり、部品調達コストに対する厳しい要求があり、ラインナップの整理、部品点数を削減する等の企業努力を続け、利益を出している状況ではないでしょうか。日立では、「自力再生」、「他社へ売却」、「他社資本の導入」のいずれかをもって再建を目指していますが、今回、売却の可能性を探るべく投資ファンドにコンタクトしたことが、報道によって明らかになりました。黒字化の努力も功を奏さず、そろそろ潮時という判断が下されたのかも知れません。

個人的には、IBMが手放すような事業を日立がいかにものにするのか注目していたのですが、どうやら競争の舞台からまたプレイヤーが一人降りて行きそうな雰囲気です。

投稿者 bitterbit : September 28, 2007 07:04 PM