またまた、このシリーズのCDを1枚買ってきました。
ヴィブラフォンの名手ミルト・ジャクソンと、ジャズギターの革命者ウェス・モンゴメリー、両名によるリーダー作「Bags Meets Wes!」です。ジャケットには笑顔で握手を交わす2人の写真。まさにこの雰囲気のままにセッションが行われ、録音されたと言ってもいいのではないかと思います。お互いに持ち味を出しながら、真っ向から競い合うでもなく、とはいってもそれなりの緊張感の中でそれぞれの曲が作り上げられている印象です。なかでも個人的に気に入ったのは、6曲目の「Sam Sack」です。軽快なリズムに乗り、流れるようにスムーズなヴィブラフォンのソロ。一方ギターはちょっとばかりボリューム上げ気味、太く甘いトーンで奏でられるソロが力強さを感じさせます。そこへピアノ、ドラム、ベースが次々とソロを取っていきます。アルバムのコンセプトがギュッと凝縮された作品です。
このような充実した内容の作品が1,000円以下で購入できるのは、何だか申し訳ないような気もします。ですが、これをキッカケにより多くの人がこのCDを手にするのであれば、決して間違ったことではないと思います。