アメリカでは銃乱射事件、日本では選挙活動中の長崎市長が銃撃されるという事件が発生しました。
銃の乱射はバージニア州のバージニア工科大学のキャンパスで起きたもので、犯人を含め33人が死亡しました。銃社会のアメリカでさえ乱射事件でこれほどの人命が一度に奪われたことは初めてで、史上最悪の犯罪事件となりました。これを受けて外遊中のバージニア州知事は非常事態宣言を行い、予定を切り上げて帰国することになっています。一方日本では、選挙活動中の長崎市長が選挙事務所の前で背後から撃たれ、心肺停止状態のまま病院に搬送されました。犯人はすぐに現行犯逮捕され、市内の暴力団関係者ということが判明しています。
アメリカの事件については「またか」というのが正直な感想です。これまでも数多の人命が同様の事件で奪われて来ました。そのたびに銃規制の議論が高まるものの、銃の所持は憲法に保障された権利であるという考えが根強く、また政治家は利益団体であるライフル協会との関係悪化を恐れて厳格な規制の法案を用意することが出来ないようです。今後も規制が強化されないとしたら、あとどれくらいの命が失れていくのか、それを考えると何ともやり切れません。
また、日本では市長が銃撃されるというショッキングな事件が起こったわけですが、厳しい銃規制がある社会においても、このような凶行がなされたことに恐怖を覚えます。こうなると銃はまったく無縁なものではなく、何時どこで流れ弾に当たるかもしれない、そんなことを考えてしまいます。事件を目の当たりにして、安全とは神話のようなものだと思い知らされた気がします。
最後になりましたが、乱射事件による犠牲者の方々に哀悼の意を表します。そして、長崎市長におかれましては、一刻も早い回復をお祈り申し上げます。
【2007.4.18】追記
長崎市長の伊藤一長氏は、本日午前2時28分大量出血のために搬送先の病院でお亡くなりになりました。最悪の結果となり、非常に残念です。衷心より哀悼の意を表します。