「Apple」の商標とロゴの使用をめぐって、Macでお馴染みのApple Inc.とビートルズが設立したレコード会社Apple Corps Ltd.が争ってきた問題が和解となりました。
1991年に両者の間で結ばれた契約では、Apple Inc.(当時はApple Compter Inc.)が音楽ビジネスに参入しないのを条件に「Apple」の商標の利用を認めるというものでした。しかし、当時の契約では物理メディア(カセット、CDなど)を通じて楽曲を配布することは禁止していても、デジタルデータによる楽曲の販売を禁止するようには想定されていませんでした。ご存知のように、現在iTMSにおいて販売されているのは楽曲のデジタルデータです。Apple Corps Ltd.はこの点を契約違反だとして訴えを起こしていました。
和解の内容は、今後はApple Inc.が「Apple」に関連する商標やロゴを所有し、Apple Corps Ltd.はライセンスを受けてこれらを使用するというものです。そういえば、iPhoneのお披露目があったMacWorldでビートルズをBGMにしていましたが、それが和解の伏線だったと見るのは、少々穿った見方でしょうか。兎に角、長期の争いに終止符が打たれたことは歓迎すべきだと思います。
さっそくネット上では、ビートルズの楽曲がiTMSで扱かわれるのではないかという噂話が、駆け巡っているようです。もし事実であれば、音楽ファンの長年の夢が実現することになります。こちらについても、ぜひ実現してもらいたいところです。