銚子電気鉄道は千葉県銚子〜外崎間(6.4km)を結ぶ私鉄です。犬吠埼への観光に欠かせないアクセスラインとなっています。
こののんびりとしたローカル線が、現在存亡の危機に立たされています。というのは、前社長(業務上横領で逮捕、公判中)が会社名義での借入金1億円余を横領し、その負債を会社が被ることになってしまいました。ただでさえ、利用者減少による経営悪化に悩まされていたところへ、1億円もの返済は会社の存続を危うくさせるのは想像に難くありません。
そんなギリギリの状態の中、ついに法律で定められた車両検査のための費用が捻出できなくなり、窮状を訴えるメッセージがwebに掲載されました。
電車運行維持のためにぬれ煎餅を買ってください!!
電車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです。
銚子電鉄商品購入と電車ご利用のお願い
拝啓、時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 平素は、弊社鉄道事業並びにぬれ煎餅事業に対して、格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、早速ではございますが、弊社は現在非常に厳しい経営状態にあり、鉄道の安全確保対策に、日々困窮している状況です。 年末を迎え、毎年度下期に行う鉄道車両の検査(法定検査)が、資金の不足により発注できない状況に陥っております。このままでは、元旦の輸送に支障をきたすばかりか、年明け早々に車両が不足し、現行ダイヤでの運行ができないことも予測されます。 社員一同、このような事態を避けるため、安全運行確保に向けた取り組むことはもちろんですが、資金調達の為にぬれ煎餅の販売にも担当の領域を超えて、取り組む所存でおりますので、ぬれ煎餅や銚子電鉄グッズの購入、日頃の当社電車の利用にご協力を賜りたく、お願い申し上げる次第でございます。
敬具
平成18年11月 吉日
銚子電気鉄道株式会社 代表取締役社長 小川 文雄
銚子電気鉄道労働組合 執行委員長 常陸谷恭弘
従業員一同
メッセージからは、自分達でどうにかして鉄道を存続させたいと言う心意気が伝わってきます。購入は通信販売で全国各地からの注文に応じてくれます。ところで、なぜぬれ煎餅なのかと言えば、銚子名産の醤油を使ったぬれ煎餅の販売が、鉄道事業を支える重要な副業として成果を上げているためです。ですから、現地へ足を運ぶことはできないけれども、心意気に賛同していただける方はぜひ協力をお願いします。