このblogを始めた頃にも取り上げましたが、2003年にアメリカでHDDの実容量が表記より少ないとしてHDDメーカーなどを相手に集団訴訟が起されました。
この訴訟は今まで続いていたわけですが、HDDメーカーのWestern Digitalが和解に応じたそうです。これ以上裁判費用を費やすのは得策ではないという判断が下されたようです。和解の内容は、2001年3月22日から2006年2月15日までに同社製HDDを購入した人を対象にバックアップ/復元ソフト(30ドル相当)を無料で配布すること、弁護士費用および報酬の支払い等となっています。
そもそもの事の発端は、HDDの容量をメーカーは10進法で表すのが慣例となっているところを、OSでは2進法に基づいた表示がされるために、実際の容量と表示に差が出てしまうところにあります。この点について、消費者に対する不公平な慣習だとして訴訟に発展したわけです。
メーカーの立場で考えてみると、業界の慣例の是非について何年も裁判を続けて費用をかけるよりは、和解してピリオドを打つのが得策だと思います。あまつさえコスト競争が厳しく、利益を上げるのが難しい業界ですので、今回の決定は妥当だと思います。