昨日の話題を取り上げたあと、インターネットに初めて接続した頃をいろいろと思い出しました。
一番の難関である接続の設定をどうにかクリアし、毎日のようにネットサーフィン(死語)に興じていたのですが、そのうち次第に自分でwebを作りたいと思うようになって来ました。プロバイダにwebスペースが用意されていたこともあり、すぐに取りかかることにしました。
今であれば、オンラインのチュートリアルがあったり、HTMLエディタを使う手もありますが、その頃にそのようなものはありません。ですので、とりあえず本屋に向かいました。予備知識としてHTMLと呼ばれるタグ言語を駆使してページを作ることは知っていたので、タグのリファレンス形式になっている本を探しました。
当時はHTMLの本も少なく、あったとしてもチュートリアル形式が多く、さっと調べられるようなものは少なかったように思います。何件か本屋を回り、見つけたのが『インターネット・ホームページ・デザイン インターネットエンジェルたちのためのWWW&HTML』著者:吉村 信/家永百合子/鐙聡(株式会社翔泳社)でした。
この本はタグのリファレンスやweb用のイメージの作成法など、これ一冊あれば制作はokというオールマイティなものでした。私はこの本でHTMLを覚えたと言っても過言ではありません。悪戦苦闘すること数日、ようやく私の大好きなMarc Bolan率いるT.Rexのページを完成させることが出来ました。
後日談ですが、制作の仕事をするようになり、デザイン事務所をはじめとする取引先の行く先々で、この本をよく目撃しました。今となっては内容も古くなってしまいましたが、web制作業務の隠れたベストセラーだったのかも知れません。