先ほどもひじきの煮物を食べたばかりなのですが、このひじきについてイギリス政府の食品規格庁が勧告を出しました。
以下は、勧告についてのプレスリリース(日本語訳)の一部です。
食品規格庁(Food Standards Agency) は、海藻の一種ヒジキを食べないよう国民に勧告することとなった。これは、調査の結果、発ガンリスクを高めるとして知られるタイプのヒ素の含有量が高いことが判明したからである。この調査は、 カナダ当局による同様の調査結果と対応措置にならって、英国内市販の海藻に問題があるかどうかを究明するため、当庁が行ったものである。
一方、日本の内閣府食品安全委員会では『食品安全モニターからの報告(15年10月分)』の中で、ひじきに含まれるヒ素について以下のような見解を示しています。
ヒジキを沢山食べて、計算上摂取したヒ素がADI(一日摂取許容量)を超えてしまうことはあるかもしれませんが、ADIは、「認められるような健康上のリスクを伴わずに人が生涯にわたり毎日摂取することができる体重1kg当たりの当該 物質の量」として示さているものであり、仮に摂取量が一時期ADIを超えたとしても、それで直ちに悪影響が発生するという値ではありません。
ひじきに含まれるヒ素の種類についても以下のように述べています。
また、海藻中のヒ素化合物の多くは、毒性のほとんどない有機ヒ素化合物(分子中でヒ素と炭素原子が結合した化合物)であり、たとえ摂取されても比較的短時間で体外に排出され、蓄積されることはないことが報告されております。
このように日本とイギリスでは見解が異なっている現状では、この勧告を必要以上に気にしてカリウムやカルシウムといったミネラルの補給源となるひじきを食べないのは、もったいない気がします。何よりもひじきは好物のひとつですので、私としてはこれにめげずに(?)、これからも食べて行きたいと思います。