ついに出たという感じのエリック・クラプトンの全曲ロバート・ジョンソンのカバーアルバム。
クラプトンによるロバート・ジョンソンのカバーといえばまず浮かぶのが、Cream時代の『Crossroads』、渋いところだとBlues Breakers時代には『Ramblin' On My Mind』(おそらく初メイン・ボーカル曲)があります。
今回の作品は一口で言えば『From The Cradle』の続編それもロバート・ジョンソン特集といっていいのではないかと思います。ロバート・ジョンソンのオリジナルと比較すると云々というコメントを見かけますが、オリジナルは全く別次元のもので、比較しても意味はないと思います。
というのも、高校生の時分に例のコンプリート・レコーディングスを入手しましたが、何もかも私の想像を越えていてこれを普通に聴けるようになるまではかなり時間を要しました。ですから、この作品をきっかけにオリジナルのロバート・ジョンソンを聴こうと思っている人は覚悟がいると思います。
とりあえずCDを最後まで聞きましたが、これはクラプトンが愛してやまないロバート・ジョンソンの作品をお題に、時にはボーカル・スタイルを真似たりしながら、のびのびと愛情たっぷりにプレイしている様子を堪能する作品じゃないかと思います。
つまりギターの神様にもさらに崇拝する神様がいて(何かドラゴンボールみたいな話ですが)、我らのギターの神様もさらなる神の前ではいちファンになってしまう、そんな貴重な瞬間を窺い知ることができるということではないでしょうか。
ちなみにEU盤はCCCD仕様なので輸入盤を購入予定の人は注意が必要です(ちなみに、国内盤は通常のCDです)。
投稿者 bitterbit : March 28, 2004 10:19 PM