一時期(といってもだいぶ前ですが)日曜日のラジオドラマを欠かさず聞いていました。午後9時のNHKラジオ『日曜名作座』、そして午後10時のTBSラジオ『ラジオ図書館』これらの番組を毎週とても楽しみにしていました。
前者は森繁久彌さんと加藤道子さんの朗読による、まさにいぶし銀の芸で聞かせる非常に質の高い番組でした。一方後者は SFから純文学までジャンルを問わずに様々な作品を放送しリスナーを決して飽きさせることのない番組でした。
加藤道子さん逝去のニュースを聞いて、非常に残念な思いがしました。また森繁氏との名コンピによって紡ぎ出されるドラマがとても懐かしく思えました。ラジオドラマのすばらしい点、それはなんと言ってもリスナーのイマジネーションを大いにかき立ててくれるところ。一つの物語でも、リスナーの数だけイメージが存在する。それこそラジオドラマの醍醐味だと思います。
ここに謹んで哀悼の意を表します。
投稿者 bitterbit : February 1, 2004 10:19 PM